1990年12月7日公開の映画『ロッキー5/最後のドラマ』。
アメリカのスポーツ映画で、シリーズ5作目。
監督:ジョン・G・アヴィルドセン、主演:シルヴェスター・スタローン。
この記事では、映画『ロッキー5/最後のドラマ』で流れる音楽8曲をご紹介します。
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『ロッキー5/最後のドラマ』で流れる曲とは?
ロッキー達がフィラデルフィアに戻って来るシーン
The 7A3 - Take You Back (Home Sweet Home)
ロッキー達がフィラデルフィアに戻って来るシーンで流れた曲は、The 7A3の『Take You Back (Home Sweet Home)』です。
1990年にリリース。
7A3は、アメリカのヒップホップグループ。
ロッキー4でのドラコとの死闘以降、恐怖がまとわりつくようになってしまったロッキー。
引退を決意するも、金の亡者で怪しいプロモーター・デュークに目を付けられます。
さらには、ポーリーが騙されロッキーの資産が全て無くなってしまう。
もうすったもんだですよ!アメリカンドリームを掴んだ男に、平穏は無いのか…。はたまたチャンピオンがゆえの試練なのか。
無一文になってしまうロッキーは家族のため、デュークの話に乗り試合でお金を得ようとします。
しかし病院の検査で脳に深刻なダメージがある事を知り、身体を案じたエイドリアンの説得により試合は回避。
決して治安が良いとは言えない、故郷であるフィラデルフィアに家族で戻るのでした。
本当に、ロッキーの人生ってアップダウンが激しくて。
そのたびにエイドリアンが説得したり動いたりするんですよね、前作でも言ったけど本当に素晴らしい女性です。
また、二人の息子であるロバート(ロッキーJr.)は、とても賢く品のある子に育っていますが、治安の良くない地に来てどうなることやら…!
ちなみにこの子役は、スタローンの実子であるセイジ・スタローン。パパに似てますよね!
しかし、残念ながら36歳で亡くなっています。「ロッキー5」は、スタローンにとっては想い出の作品でしょうね…。
さて、フィラデルフィアに舞い戻るシーンで流れるのは、F・スタローン作曲でお馴染みの「Take You Back」
今作はThe 7A3によるミックスバージョンが使用されています。珍しくヒップホップが流れたのでビックリ!
90年代が黄金期と言われるヒップホップ、日本ではスチャダラパーとかが流行り始めた頃ですねぇ。
しかし、色々なジャンルにミックス出来る「Take You Back」…スゴイなぁ。
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ジュエルがロバート(ロッキーJr.)に話しかけるシーン
Joey B. Ellis - All You Gotta Do Is Sing
ジュエルがロバート(ロッキーJr.)に話しかけるシーンで流れた曲は、Joey B. Ellisの『All You Gotta Do Is Sing』です。
1990年にリリース。
ジョーイ・B・エリスは、アメリカのアーティスト。
ミッキーが遺してくれた、想い出のボクシングジムでトレーナーを始めたロッキーは、自身の熱烈ファンであるトミー・ガンと出会います。
このトミーを演じるトミー・モリソンは、なんと本物のヘビー級ボクサー!めちゃくちゃ体格良いですよね。
しかし、この方も若くして亡くなっています。強いしイケメンだしもったいない…。とても残念です。
そして案の定、下町の学校に馴染めずいじめられてしまうロバート。
こんないきなり因縁付けて殴るとか…どれだけ治安悪い学校なんだ!
そんなロバートに気さくに話しかけて来たのは、ジュエルという可愛い女の子。
不憫なロバートに恋のヨ・カ・ン…!?オバちゃん応援したいぞ!!
ジュエルがロバートに話しかけるシーンで流れるのは「All You Gotta Do Is Sing」
ポップな曲調に乗せた軽快なラップが心地よい、明るいヒップホップです♪
ロバートが不良にお金を奪われるシーン
M.C. Hammer - That's What I Said
ロバートが不良にお金を奪われるシーンで流れた曲は、M.C. Hammerの『That's What I Said』です。
1986年にリリース。
M・C・ハマーは、アメリカのラッパー、ミュージシャン、ダンサー。
自分とルーツが似ており、また素質のあるボクサー・トミーに惹かれるロッキー。
彼の熱望もあり、自宅に住まわせトレーナーに就くことを決めちゃいます。
オイオイ息子をないがしろにしてるぞ!!こんな事自分の旦那がしてたらもう。どうしてやろうか!!
やはり、ロッキーって良くも悪くも素直で、ずっと中身は少年のままなんですよね。
何かあったら我慢出来ずに飛び付いちゃうし、ボクシングに目が無さすぎ。人生においての視野が狭すぎ。
でも、間違った方向に行く彼をまっすぐにするのはエイドリアンの役目ですよね。ここだけは一貫して変わりません。
そんなロッキーですが、ロバートにとっては偉大で、尊敬出来て、大好きなパパなんですよ…。
トミーとのやりとりを羨ましそうに見ているシーンには、胸が締め付けられます。
ロバートが殴られてお金を奪われるという悲惨なシーンで流れるのは、M.C. ハマーの「That's What I Said」
なんでこのシーンで大御所M.C.ハマーのこんな明るい曲?と思いましたが、これ学校で流れているんですかね?
ノリノリのダンス・ミュージックが、ロバートの哀れな姿とミスマッチでツライ!かわいそう!!
トミーが勝ち上がって行くシーン
Joey B. Ellis and Tynetta Hare - Go For It! (Heart and Fire!)
トミーが勝ち上がって行くシーンで流れた曲は、Joey B. Ellis and Tynetta Hareの『Go For It! (Heart and Fire!)』です。
1990年にリリース。
ジョーイ・B・エリスと、アメリカのアーティストであるティネッタ・ハレのフューチャリング曲。
ロッキーの付きっ切りの指導のおかげで、次々と試合を制しスター街道を行くトミー。
その横では健気にも一緒にトレーニングをするロバートの姿が。えらい、えらいよ…オバちゃんはちゃんと見てるよ!
ロバートのトレーニングには地味にポーリーが付き合ってる。笑 ちゃんと良きおじさんをやっていてほっこり。
別のコーチも、きちんとロバートのことを応援し面倒を見ているのに、息子には目もくれないロッキーは自身をトミーに重ねているよう。
自分もセコンドをしながら動きまくっています。その姿は「ロッキー3」のアポロを彷彿とさせますね!
そして、トミー快進撃のニュースでは「ロッキーのコピー」「ロッキーのロボット」など、決別フラグ満載の、トミーを揶揄した見出しが…。
このMVのようなトレーニングシーンで流れるのは「Go For It! (Heart and Fire!)」
ファンキーなヒップホップで、ノリノリの曲調がノリノリのトミーにマッチ♪
でもさ、なんか、ロッキーシリーズにしてはオシャレな曲じゃん…。この選曲にちょっとムズムズしてしまう、古参ファンの筆者でありました。笑
ロッキーが話をしてくれず、ロバートが寂しそうに去るシーン
SNAP - Keep It Up
ロッキーが話をしてくれず、ロバートが寂しそうに去るシーンで流れた曲は、SNAPの『Keep It Up』です。
1990年にリリース。
スナップは、ドイツのエレクトロニック&ダンスミュージックグループ。
また絡まれたロバート、トレーニングの甲斐あって不良少年をノックダウン!スカっとするシーンです。
他の児童たちも盛り上がる盛り上がる。余談ですが、フェンスの向こうにいるむちむちのアジア系の男子めっちゃかわいい。笑
不良少年をボコボコにしてジャケットも取り返したロバートですが、なんと相手に「仲直りしよう」と握手を差し出す。
ア、アンタ…めちゃくちゃカッコ良いよ…!!こんなこと中々出来ませんよね!!
この喜びを真っ先に伝えようとロッキーの元を訪ねますが、またしてもないがしろにされてしまいます。
ここの寂しそうな表情、本当に親としてはツライ。ロッキーほんとなにしてんだ。
ちょっと調子に乗ってる感じのトミーにもイラッ。大の大人二人が子どもの気持ちを汲めないなんて、どうしようもないな!
そして、ジュエルの優しい表情にはぐっと来ました。子役の二人、めちゃくちゃ演技上手ですよね?
ロバートのしんみりシーンから、トミーがデュークに住む部屋をもらうシーンで流れるのは「Keep It Up」
こちらもまた、ロッキーシリーズには似つかわしく無い(失礼)アップテンポのヒップホップです♪
デュークがトミーに契約させようとするシーン
Ray Charles - Winter Wonderland
デュークがトミーに契約させようとするシーンで流れた曲は、Ray Charlesの『Winter Wonderland』です。
1985年にリリース。
レイ・チャールズは、アメリカのR&B歌手、ピアニスト、作曲家。
言わんこっちゃ無い、あんなに良い子だったロバートが怒ってグレちゃいましたよ!
それもそのはず、ロッキーは彼に言っていたことをそのままトミーに言ってるし、大事なネックレスまでプレゼントしようとしている。
子どもとしては傷付きますよね。ロッキーの罪は重い…。エイドリアンなんとかしてくれ!
そして、 トミーは目の前に「お金」という餌を吊り下げられ、まんまとデュークの罠にハマって行きます。
こんなにも恩を忘れる人いる!?びっくりするほどトミーのロッキーへの態度が変わります。
調子に乗っている様は、まるで昔のロッキーを見ているかのよう。
この子も大変な人生を歩んで来たので、考えが浅はかだしお金に弱いんですね。とても不憫な二人。
しかしデュークの言葉巧みな勧誘もスゴイ!絵とか売ってたら買っちゃいそう。笑
ここで流れるのは、クリスマスの定番曲「Winter Wonderland」
ラグジュアリー感たっぷりにしたR&Bバージョンで、盲目のアーティストであるレイ・チャールズが美しい歌声で奏でています♪
ロッキーとトミーが戦うシーン
Bill Conti - Gonna Fly Now(Theme from Rocky)
ロッキーとトミーが戦うシーンで流れた曲(主題歌)は、Bill Contiの『Gonna Fly Now(ロッキーのテーマ)』です。
1977年にリリース。
ビル・コンティは、アメリカの作曲家。
※ネタバレ有り
デュークのもと、勝ち上がりチャンピオンになったトミー。
しかしそれは作り上げられたシナリオで、誰からも祝福はされませんでした。
そんな状況に業を煮やしたデュークは、ロッキーと戦うようにトミーを煽り、二人はロッキーを挑発しに行きます。
ポーリーが殴られ、ブチ切れたロッキー!まさかのストリートファイトが始まる!!
ラストは、シリーズ王道のリング上の試合ではなく、今回はもはや路上プロレス。笑
プロレスにはルールがありますが、この二人はタックルしたり後ろから殴ったりと、何でもアリのファイト(もう喧嘩)をします。
途中倒れたロッキーを鼓舞したのは、ミッキーの声。感動するシーンではありますが、ちょっとホラーっぽいのなに?笑
ロッキーの顔に血がバーっと流れるのもミッキーの見開いた目も怖かった!!
意味不明の演出…。前作のポーリーのロボットほどではありませんがね。笑
ロッキーが立ち上がるシーンで流れたのは、ロッキーのテーマである「Gonna Fly Now」
やっぱりこの曲は聞かなきゃ!
このあとにSNAPの「Keep It Up」が流れますが、曲の繋ぎが素晴らしくミックスされたシーンでした♪
エンドロール
Elton John - The Measure Of A Man
エンドロールで流れた曲は、Elton Johnの『The Measure Of A Man』です。
1990年にリリース。
エルトン・ジョンは、イギリスのミュージシャン、シンガー・ソングライター。
※ネタバレ有り
最後にはデュークもぶん殴り、ロバートとも仲良しに戻り、胸がスカっとしたハッピーエンド。
少々トミーは気の毒でしたが、自業自得なのでしょうか…。
うーん、彼の行く末も気になっちゃいます。(おせっかいオバ)
また、このエンディングを観ると、ロバートはボクサーの道ではなく絵描きの道に進むような気がしますね!
それに寄り添い付き合う姿勢のロッキー、かなり父親として成長したのではないでしょうか。
試合ではないラストで、またエイドリアンが出て来ないのも新鮮でした!
エンドロールでは、今までの名場面が走馬灯のように流れます。これは飽きない!!
ミッキー、アポロの懐かしの姿も観ることが出来ますよ♪
最後の曲は、エルトン・ジョンの「The Measure Of A Man」
そういえばバッカスいなくなってた…と切なくなってしまうエンドロールにピッタリです。笑
筆者の感想
ロッキー5は、ここでシリーズを完結させようとしていたらしいのですが、シリーズ最低の興行成績を叩き出すという散々な映画となってしまいました。
うーん、確かに冒頭でいきなりロッキーの子どもが大きくなってたり、ホラーのような演出があったり、ツッコミ所は満載の作品なのですが、最後はロッキーvsロッキーの分身という「最後の敵は己」でラスボス感があり、筆者的には面白かったです!
ロッキーの人としての未熟さ、優しさ、家族への愛情、葛藤など、見応えは十分にあると思いましたけどねぇ。
また、セイジ・スタローンの演技力が高く感心しました◎ 子どもが出て来る映画は、子役でキマりますからね!
とにかくストーリーが終始わかりやすく、問題が起きて巻き込まれて最後は戦う…という、水戸黄門ばりの王道を築き上げたシリーズでした♪
音楽は、最終章というだけあってサントラも超豪華なものに。
ヒップホップにはなんとなく馴染めないものの、エモいポップな曲が満載でとっても楽しめますよ!
実はこのあともまだまだロッキーの物語は続くのですが、一旦ここで完結なのでぜひ観てみてください♪
サウンドトラック
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